FLINTERS Engineer's Blog

FLINTERSのエンジニアによる技術ブログ

日本一早い(といいたい)ad:tech New York 2011 突撃レポ -vol.3-

こんばんわ、@you_your_yu です。

今日で3日目、最終日となったad:tech NY のレポート、今日もアップします。

昨日2:00am帰宅+レポートアップにも関わらず、今日は7:00出発でした。

不摂生がたたり、久しぶりに両目にものもらいができてしまったようです。

今日のスケジュールはこんな感じでした!

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09:00- AppNexusSummit
14:00- EXHIBITION
15:00- SESSION~MOBILE~
16:30- SESSION~PERFORMANCE~

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今日は16:00でEXHIBITIONが終了してしまい、早めの終了となりました。

AppNexusSummit

今日はAppNexusさんのSummitにお邪魔させて頂きました。

(僕が参加するには恐れ多いほどのイベントでしたが、、、)

驚いたのはAppMarketの発表。

AppNexusプラットフォーム上で複数のプレイヤーのAppを使用でき、管理できる。

AppNexusプラットフォームに複数のプレイヤーの機能がアドオンされる感じ。

すでに大手DMPやプライバシーイネーブラーのアプリを搭載しており、

来月にはCPXやBlueKaiのアプリもラインナップに取り入れられるらしい。

これによって、技術面での心配もなく、AppNexusプラットフォームはもちろん、

アドテク周りの市場まで拡張されていきそうだと思った。

でもこれは、実質的にDSPのような機能ももちうるわけで、昨日のSESSIONで聞いたように

AdExchangeが強大化していく前兆のようにも感じられた。

SESSION

Tablet Marketing

タブレットの使用のピークは、PM9:00~12:00と週末のAM7:00~11:00

タブレットを1年所有している人の69%は、タブレットはなくてなならないものとしている

タブレット所有者は、ニュースや時事問題に費やす時間が増加する

タブレットは、店舗販売・ビデオ・ゲーム・料理本などの既存の市場を破壊する可能性がある

タブレット所有者の79%は、PCを使わなくなる

そのうちインドから、3,000円程度で買えるタブレットが売り出されるともいっていた。

日本ではモバイル(携帯電話)依存が非常に強くインフラはまだまだ整ってないが、

アメリカでは、電車内でのタブレット利用者も、1車両に少なくとも1人くらいはいたような気がする。

Media Strategy - DSPs, RTBs and Beyond

アドテクノロジーを利用してできるようになったこと、実践結果、考えるべきこと

・33のセグメントから適切な7つをターゲットとして配信
ページ単位で掲載/非掲載を指定し、透明性と質を担保
→月ごとに60~70%効果が上昇
クリック単価が約5%現象
効果的なCPMが約半分に減少

複数のブランドや消費者のユーザーデータ、行動データ、コンテンツデータを元に、
成果を最大化するように自動最適化を実施
DSPを利用したキャンペーンで収益が76%上昇

効果があがったから良しで終わるのではなく、キャンペーンごとの成果・フリークエンシー・外部要因との照合(本SESSIONでは降水量)を行い、知見を蓄積し、キャンペーンを変えていくことが大切。

この部分の仮説を立て検証し、よりよいCampaign設計をしていくのは機械ではできないので、

人の介在余地があるかと思う。

EXHIBITION

OpenX

言わずと知れたAdServing/AdExchange大手。

モバイル対応も進めていて、1ヶ月ほど前にWeb広告についてはローンチ。

まだ配信数は公表できるレベルではないが、RTBにも対応している。

APP内広告についても現在SDKを開発中とのこと。


App Tracking

App解析ツール屋さん。アプリインストールとイベントトラッキングが可能。

AdNetworkやAdExchangeのSDKと連携させているらしいので、

App→Appについては広範囲で計測可能とのこと。

ブラウザ起動せずに計測可能とのことで詳しく話を聞いたが、Web→Appは不可とのこと。

計測については日本と変わらない印象。

アメリカでは独立系のツールベンダーが少なく、Web計測とApp計測は独立していると感じた。


briling

60ほどの提供者からのデータを7,500セグメント、20億のユニークデータを保持している。
1日に50億のデータが呼び出されている。(AppNexusのAppにも対応していた)

OffLineデータもOnLineデータとつなげているようで、IPとCookieで照合しているらしい。

強みは7,500セグメントで切り分けられることとデータマーケットの透明性。

データ要求者によって何がいいデータかは変わるので、オーダーごとに対応できるよう、

細かく管理できていることと、誰でもデータを売り買いできる(権限はあるが)オープンな設計であるとのこと。


AdSafeMedia

広告効果の見積もりができるプラットフォームを提供している。

このプラットフォームでは、入札前に、広告によるブランドスコアやエンゲージメントスコアなど

入札関連情報を把握でき、買い手にはよりよい入札最適化情報を、売り手には在庫管理と

価格最適化情報を与える。

展示の企業は今回目当てにしていたDSPは非常に少なかったです。

それだけエコシステムは整いつつあって、効果をあげるための最適化要素を提供する

企業が多いのかなと思います。そのため、DMPから多くの出展がありました。

また、DirectMarketing(こっちではPerformanceMarketingというらしい)系の企業も元気で、

アフィリエイトやメールなどの出展も目につきました。

全体的に、アメリカでは既にアドテク周りのインフラが整っていて
それをどう使いこなすか(MachineとMenの分業)と、

効果のあげるための+α(Opitimization)が増えているなと思いました。

また、代理店や広告主で、新しい技術やマーケティング方法を使ってみようという

モチベーションが高いため、実績が積み上げられ、市場が急速に拡大しています。

今後はアドテクノロジーを活用したディスプレイ広告だけでなく、ソーシャルアドへの

転換も進んでいきそうです。

とはいえ、これらはScaleBisinessができるアメリカの話なので、日本でも

海外を主眼においた展開をするか、別のアプローチ方法を検討しなくてはと思います。

以上で突撃レポートは終了とします。

強烈な刺激と、英語を勉強しなくてはと痛感した3日間でした。