こんにちは。セプテーニ・オリジナルの池田です。
6月22日に弊社で「新宿Geek Lounge#5 新卒・中途研修Meetup 」を開催しました。
テーマは 新卒・中途教育について
この時期に新入社員のエンジニアを研修している会社さんが多いと思いますが
他社さんはどのくらいの期間、どれくらいの人数で、どのような研修をしているのでしょうか?
今回は各社で新卒教育に注力されている株式会社ビズリーチの佐藤さん、 株式会社ドワンゴの水島さんをゲストスピーカーとして 各社の新卒研修について発表して頂きました。
オープニング
また参加者にも簡単に自己紹介をして頂きました。
などなど今回は新卒、中途研修をする方を中心に集まって頂きました。
ビズリーチの新卒エンジニア研修について
まず最初に株式会社ビズリーチの佐藤さん(@Yuiiitoto )です。
▲ 株式会社ビズリーチの佐藤さん
※スライドの一部抜粋
- 研修の目的は即戦力ではなく、成長角度の高い骨太エンジニア
- 成長角度の高い骨太エンジニア
- 主体的に技術習得ができる
- 正しく情報収集ができる
- 課題の背景、目的に踏み込める
- 0 → 10でプロダクトを作りきれる
- そのため、能力を上げる研修ではなく成長角度を上げる研修
ビズリーチさんの多事業と急成長の変化に適応するために、現場に最適化されたエンジニアする研修ではなく、自分で学べるエンジニアを育てる研修を行なっていることでした。発表で気付かされることが多く、とにかく発表内容が面白かったです。
また佐藤さんは昨年研修を受けられた社会人2年のエンジニアの方ですが、とても素晴らしい発表で質問にも的確に回答されて、まさに佐藤さん自身が骨太エンジニアを体現されると感じました。
ドワンゴの新卒エンジニア向け研修について
続いてscala_textの著者である株式会社ドワンゴの水島さん(@kmizu)の発表です。
scala_textは2014年から書かれているドワンゴさんの新卒研修の資料ですが、インターネットで無償で公開されて毎年アップデートされています。そして何より内容が非常わかりやすいので、Scala入門の方やもう一度基礎を勉強したい方には是非オススメしたい資料です。
▲株式会社ドワンゴの水島さん
www.slideshare.net
- 自習ベースでscala_textを読み解く(期間は2週間)
- 自習の際に講師が回ったり、質問がないかチェックする時間もある
- 1日の終わりに、研修生で学んだことについてグループディスカッションを実施
- 研修生同士で教え合う時間になる
- 研修生が質問しやすい時間の確保
- 講師側にとっては、進捗の確認に役立つ
- 議論の結果を簡単な発表資料にまとめて
- 日報の提出
基本的に自習ベースの学習なので、理解が速い人、遅い人もそれぞれのペースで進められますし、質問できる講師が近くにいるのは とても良い研修環境だなと感じます。またグループディスカッションでは理解が速い人が、遅い人に教えたりするといったことがあるそうです。 自習ベースにグループディスカッションという組み合わせが、研修のスピードをうまく作りあげ、さらに研修生全体の理解力の底上げにも繋がっていると感じました。
またドワンゴさんはScalaに詳しいエンジニアの方が多く在籍されていますので、 プログラム言語に強く、興味が旺盛な新卒の方にも対応可能とのことでした。 どんなレベルのエンジニアにも対応できる研修環境は、新卒限らず羨ましいですね。
セプテーニ ・オリジナルの新卒教育について
続いて、セプテーニ ・オリジナルで新卒教育をしている私の発表です。
▲株式会社セプテーニ ・オリジナル 池田
※スライドの一部抜粋
- 例年新卒の研修に5,6ヶ月の期間をかけており研修期間が長かった
- 研修内容、研修の目的を見直し
- 例年書籍を配布した自習形式 (研修期間が長い割に身につくスピードが遅かった)
- 現場で不自由なく開発ができる基準があいまい
- 新入社員が研修で学ぶべき領域を明確に
- Scalaの教材はドワンゴさんのscala_textに変更
- 新入社員が研修で学ぶべき領域を明確に
- 開発スキルだけでなく、ヒューマンスキル(段取り力や、質問の仕方、ホウレンソウ)なども研修を通して身につけてもらう
- 開発スキル、ヒューマンスキルを掛け合せて、エンジニアとして自ら学び、チームに貢献できる状態を目指す
今回研修の準備期間があまりなく、新卒が入社する2週間前より私が新卒の教育のディレクションを行い、上記の課題を抽出して 社内のエンジニアに協力を仰いで研修に取り組んできました。
特に研修の多く期間を占めていたScalaの研修では、私が1人で講師を行ったのですが、ドワンゴさんのscala_textを使ってスムーズに研修を行うことができました。ありがとうございました!
新卒の研修を通して感じたことは、教えることが何よりの勉強になるということです。 来年は若手のエンジニアにこの教える業務を与えることで、よりよい仕組みにしたいと考えています。
モテモテ能力開発
最後にLT枠で発表して頂きました@deadcheatさんの発表です。
▲@deadcheatさん
タイトルから完全に恋愛指南の発表を連想していましたが、
内容については、エンジニアからモテモテな企業になりたいので
既存社員の能力開発から頑張っていきたいというdeadcheatさんの熱い思いがつまったお話でした。
speakerdeck.com
※スライドの一部抜粋
課題
- 業務での担当範囲を超えた技術的知識・知見を得られる仕組みが存在しない
- 積極的に外部の勉強会に参加するといった、インプット/アウトプットの文化が成熟していない
- その結果、社外のエンジニアへの地名度が低く採用が難しい。
- 社内に育成のための仕組み/ノウハウがない
- 技術習得が個人のマインドセットに依存する
- 成長できる人がより良い成長できる会社を求めて辞めてしまう
- 業務での担当範囲を超えた技術的知識・知見を得られる仕組みが存在しない
上記の課題を打破するために
- 言語単位での習得をフォロー(Go,JavaScript)
- Goの質問をなんでも答えるマン
- 社外向け勉強会など
- 言語単位での習得をフォロー(Go,JavaScript)
今後は新卒/中途に関わらず新入社員が等しく技術成長を得られる仕組みをつりたいと発表されており、 サービス開発もしながらよりよい組織、文化を作ろうという活動されている熱量にとても刺激を受けました。
発表後は懇親会
▲ 新宿Geek Loungでは美味しい食事、美味しい飲み物(お酒あり)をご用意しております
発表後に今回集まった方で、教育やScalaの学習について活発な議論が行われていました。
終わりに
各社、新卒研修にそれぞれ目的があり、工夫した独自の研修をされていました。 そして参加された方に教育を担当される方もいらっしゃり、多くの方から話を聞いて総じて研修について沢山の学びがあった会でした。 あらためて発表者および参加者の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました!
また、新宿Geek Lounge では引き続き発表者の募集をしております。この場でお話したいことがございましたらぜひご連絡いただければと思います。